事業者6社で業界自主ガイドライン策定のための業界団体設立準備委員会を発足しました

診断を目的としない検体検査サービスの安心と信頼性向上へ
業界自主ガイドライン策定のための業界団体の設立準備委員会を発足

 

健康増進やセルフケアの推進を目的とした非臨床領域の検体検査サービスを提供している事業者6社は、このたび「(仮称)非臨床検体検査サービス事業者協会」の設立へ向けた準備委員会を発足いたしました。
本協会は、法的な枠組みや品質管理基準が未整備な非臨床検体検査サービス市場において、業界主導で品質基準を確立し、信頼性の高いサービス提供を目指します。なお、本協会の設立は年内を予定しており、その準備を本格的に進めてまいります。

プレスリリースはコチラ

 

設立背景

近年、ウェアラブルデバイスの普及により「日々の体調を数値で管理する」ことが一般化し、職場の健康経営や自治体のスマートシティ施策など、未病段階のデータ活用への期待が高まっています。こうしたライフスタイル・ヘルスケア需要の高まりに加え、検体分析技術の高度化・低コスト化を背景に、尿・便・血液・唾液などを対象とした消費者向けの検体検査サービス市場は急速に成長しており、健康寿命延伸産業分野の次世代コア領域として注目を集めています。

一方で、健康診断のオプション検査や郵送検査など多様なサービスが展開される中で、医療機関が診断のために行う臨床検査とは異なり、体外診断用医薬品のような承認制度や統一された品質管理体系が存在せず、各事業者が独自の基準でサービスを提供しているのが現状です。これにより、利用者はどの検査を選ぶべきか判断がしにくいという構造的な課題が生じています。

こうした状況を踏まえ、経済産業省と厚生労働省は2025年3月に「健康寿命延伸産業分野における新事業活動のガイドライン」を改定し、非臨床の消費者向け検査サービスに関する医師法の解釈や適法・違法事例を提示しました。しかし、検査精度の基準や品質管理、検査データ利活用のあり方など、業界全体を統一する基準策定には未だ至っていません。

これらの課題解決に向けて、業界のリーディングカンパニーである6社が発起人となり、下記の活動を行うことを目的とした業界団体の設立に向け、準備委員会を立ち上げ、業界全体の専門知見を結集して取り組みを進めます。

 

【団体概要(予定)】

  • 名称:(仮称)非臨床検体検査サービス事業者協会
  • 設立目的
    安心・安全な非臨床検体検査サービスの実現
    日本発規格の国際展開による競争優位性の確立
  • 主な活動内容
    業界自主ガイドラインの策定と普及
    多角的な情報発信と利用者への正しい知識の普及
    国内外の関連業界・団体との連携強化

【発起人企業】

  • 株式会社ヘルスケアシステムズ
    株式会社プリメディカ
    味の素株式会社
    H.U.POCkeT株式会社
    株式会社プロトセラ
    セルスペクト株式会社
  • 当協会は、誰もが安心して健康増進とセルフケアに活用できる非臨床検体検査サービスを広く社会に普及させ、その品質と信頼性において日本が世界をリードする『業界標準』の確立を目指します。透明性と客観性に基づいた業界自主ガイドラインの策定と普及を通じて、高品質なサービスが正当に評価される健全な市場を創出してまいります。

     今後の具体的な活動計画につきましては、2025年秋を目途に改めてご案内申し上げます。

    ※本取り組みは、経済産業省の補助事業である令和7年度「国際ルール形成・市場創造型標準化推進事業費補助金(ルール形成を用いた社会課題解決型市場形成促進補助事業)」採択事業として実施しています。

     

    <本件に関するお問合せ>
    (仮称)非臨床検体検査サービス事業者協会 設立準備委員会
    事務局担当:加藤利樹(株式会社ヘルスケアシステムズ内)
    MAIL : info@hc-sys.jp Tel:03-6809-2722

CASE STUDY 事例紹介