花王と 「皮脂RNA」を用いた郵送検査サービスの共同開発を開始しました


自宅にいながら一人ひとりの健康を把握
ヘルスケアシステムズと花王が「皮脂RNA」を用いた郵送検査サービスの共同開発を開始
年内発売を目標に実証実験をスタート


株式会社ヘルスケアシステムズ(以下当社)は、花王株式会社(本社:東京都中央区、社長:長谷部佳宏、以下「花王」)の開発した「皮脂RNAモニタリング」技術を用いて、生活者が自宅にいながらにしていつでも健康状態の把握を可能にする郵送検査サービスの開発を開始しました。
両社は、サービス実現に向けて「皮脂RNA」を安定的に取り扱うことのできる郵送検査キットの開発を2022年内の発売を目指して進めており、すでに一般の方を対象にした実証実験に取り組んでいます。


このたび、花王が開発した「皮脂RNAモニタリング技術」と「皮脂RNAを安定して輸送する技術」を活用し、ヘルスケアシステムズが10年以上に渡り培ってきた郵送検査技術と事業ノウハウによって、常温では分解しやすいため保存や輸送が難しいと考えられていた「皮脂RNA」の郵送検査キットを実現します。これをもとに、生活者が自宅にいながらにして、「皮脂RNA」の情報から、いつでもどこでも身体や肌の健康状態の把握を可能にする、これまでになかった郵送検査サービスを創出していきます。
当社は、花王とともに、生活者が自宅で簡単に「皮脂RNA」から健康状態を把握することを通じて、一人ひとりの健康に貢献してまいります。

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開発背景について

私たちの体は数十兆個もの細胞から構成されています。その細胞は、DNAの情報を元に、RNA(リボ核酸)を介して作られるタンパク質によって構成されています。RNAには、私たちの細胞をつくる元となる情報が詰まっており、近年はRNAを解析することで疾病等の原因究明や治療に貢献できると期待されています。

花王は、皮脂に人のRNAが存在することを発見し、そのRNAを網羅的に分析する独自の解析技術「皮脂RNAモニタリング」を構築し、これにより体や肌の様々な状態を把握できる可能性があることを見出してきました。皮脂RNAの採取は簡便で皮膚を傷つけないというメリットがありますが、採取後の皮脂RNAは常温で放置しておくと、皮膚表面に存在し皮脂と一緒に採取される分解酵素により分解されてしまいます。安定した分析結果を得るには酵素の働きを阻害して皮脂RNAの分解を抑制する必要があり、これまでは採取後直ちに超低温で保存する方法を用いていましたが、この方法では、採取場所や機会が限られてしまうという課題がありました。
そこで、多くの方に皮脂RNAモニタリングを活用した情報を提供できるよう、皮脂RNAを採取後、常温で安定的に保存・輸送できる技術を構築しました。

ヘルスケアシステムズは、食事や生活習慣による健康状態を『見える化』する独自の郵送検査キットを開発し、一般消費者向けに提供している名古屋大学発のベンチャー企業です。10年以上に渡り実施してきた検査数は 52 万件以上に上ります。検査キットは、尿や唾液といった痛みを伴わない方法で、自分自身で採取し郵送してもらうことで、自宅や遠隔地であってもリモートで一人ひとりの生体データを収集することができます。体内の変化を数値で『見える化』することによって、どのような改善策を選べばよいか、行動変容のきっかけを提供します。検査キットは自社開発にとどまらず、オープンイノベーションによる食品や健康食品企業や製薬企業等との共同開発を含め、20種類以上にのぼります。

当社では、様々な検体を用いた検査の開発を可能にする研究施設および基幹システムを有しており、過去には遺伝子情報を取り扱う郵送検査サービスの開発実績もあります。RNAを用いた郵送検査の開発は、当社にとって初めての試みとなります。

花王株式会社様 参考情報

花王グループは 、「きれいを こころに 未来に」をコーポレートスローガンに掲げ、ハイジーン&リビングケア・ヘルス&ビューティケア・ライフケア・化粧品のコンシューマープロダクツ事業、及び、産業界のニーズに対応したケミカル事業を展開し、「豊かな共生世界の実現」をめざしています。


本件に関するお問合せ
株式会社ヘルスケアシステムズ 広報担当 高実子(たかじつこ)
MAIL : pr@hc-sys.jp
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