岡崎市・小林クリエイトとの「働き世代の生活習慣改善プロジェクト」の成果を発表しました


岡崎市・小林クリエイト・ヘルスケアシステムズ
郵送検査と健康プログラムで中小企業従業員の健康行動の習慣化を促進
地元企業の協力でサステナブルな仕組みを検証



 生活習慣をテーマにした検査サービスを開発する株式会社ヘルスケアシステムズ(代表取締役社長:瀧本陽介、以下当社)は、岡崎市と小林クリエイト株式会社(代表取締役:小林友也、以下小林クリエイト)と、市内企業の従業員を対象に「働き世代の生活習慣改善プロジェクト」を2023年8月から12月にかけて実施しました。その結果、食後の血糖状態(血糖スパイク)を測る尿検査と健康プログラムによって健康行動の習慣化を促進したことを確認しました。また、本プロジェクトは愛知県の「革新事業創造事業費補助金(※)」の採択を受け、県内の食品メーカー等が協力する健康プログラムを導入して生活習慣改善をサポートしたものです。
 本プロジェクトの結果を踏まえて、今後も自治体と企業が連携して検査と健康プログラムを提供することで、サステナブルな健康増進に貢献してまいります。

※革新事業創造事業費補助金は、愛知県が運営する「革新事業創造提案プラットフォーム(A-IDEA)」で集まった提案の中で、県が革新事業として採択した民間主導で行われるプロジェクトに提供される。A-IDEAは、官民で社会課題の解決や地域活性化を図ることを目的に、県が運営する民間のアイデアや技術を蓄積する専用ウェブサイト。

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プロジェクトの内容

  • 実施期間:2023年8月から12月
  • 対象者:岡崎市内の全国健康保険協会(協会けんぽ)愛知支部に加入している健康経営、健康づくりに興味のある市内事業所等の従業員
  • 内容:食後の血糖状態(血糖スパイク)を測る尿検査と食生活を改善する健康プログラム(3種類)を無料で提供。アンケートによる健康意識および行動の変化と尿検査の結果を調査した。

図1. 働き世代の生活習慣改善プロジェクト

参加企業の内訳

  • 申込人数:1,191人
  • 事業所数:岡崎市内30事業所
  • 検査実施者:725人 (実施率64.9%)、健康プログラム参加者:103人(参加率14.2%)

図2. 検査実施者の属性(データ解析に同意者 n=314)

成果

 参加者に対して、食後の血糖状態がわかる検査を実施した上で、食生活改善の健康プログラムを実施したところ、参加者の健康意識の向上と行動変容の継続率に寄与することがわかった。

①健康意識と行動変容の継続意志
本プロジェクトを通じて、90%の人が健康意識が高まったと回答。また、健康プログラムで取り組んだ食習慣を継続したいかの質問に96%の人が継続したい意志を表した。

図3. 健康意識と行動変容の継続意志

②健康リテラシーの向上:食後の高血糖(血糖スパイク)についての情報
「血糖スパイク」について知っている人はわずか17.1%に留まり、82.9%の人は「血糖スパイク」の意味を知らなかった。全ての人が、検査によって血糖スパイクのリスクを知ることができてよかったと回答した。

図4. 食後の高血糖(血糖スパイク)の認知度と検査後の評価

③健康プログラムの継続
検査後の健康プログラムを実施した人は103名。そのうち、49.5%の人が約4週間の健康プログラムを完遂。

図5. 健康プログラムの継続率

④検査結果別の健康プログラムの参加率と継続率
健康プログラムの参加率および継続率を検査の結果別に比較したところ、結果が悪い人ほど健康行動に移る割合も、継続する割合も高かった。

図6. 検査結果別の健康プログラムの参加率と継続率

⑤健康に関する購買
本プロジェクトの参加前後では、健康のためにお金を使う人の割合が8ポイント高まった。

図7. 検査結果別の健康プログラムの参加率と継続率

⑥プロジェクト参加企業の反応
社員の健康増進の促進に役立ったと回答した企業担当が半数。また、コミュニケーション活性化に繋がったと回答した割合は28.6%に及んだ。

図8. プロジェクト参加企業の反応

今後の展望

 当社および岡崎市、小林クリエイトの3者は、本プロジェクトを通して、検査を活用することで企業の健康増進に貢献できる、持続可能な取り組みの検討を行いました。今回のプロジェクトでは、中小企業および50名以下の事業所の参加が多くありました。
 労働人口の減少に伴い、健康経営の重要性は年々増しています。特に、日本の全企業数のうち99.7%を占める中小企業において、人材や資金・ノウハウ不足などの課題から、健康経営導入に踏み切れないケースが多くあります。そのような背景において、今回のプロジェクトで多くの中小企業が参加した点でも、大変意義のある取り組みとなりました。
 さらに、本プロジェクトは、健康プログラムを協力企業に提供いただくことで、検査後の行動変容に繋がる健康プログラムの実施が可能になりました。参加企業に対するアンケートでは、このような市や第三者機関が実施する、従業員の健康増進に関する企画に今後も参加したい企業が9割以上だったことからも、本プロジェクトのような企画のニーズは高いことがわかりました。
今後は、今回のプロジェクトで把握できた課題を精査し、自治体・参加企業・協力企業それぞれが Win-Win-Win となるような持続可能な取り組みでサステナブルな健康増進に貢献してまいります。

 

本件に関するお問合せ
株式会社ヘルスケアシステムズ 広報担当 高実子(たかじつこ)
MAIL : pr@hc-sys.jp
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