15-イソプラスタン
“15-イソプラスタン(15-Isoprostane)は、脂質過酸化物の一種で、脂肪酸の酸化により生成される生理活性物質です。特に、アラキドン酸が酸化される過程で生成される15-イソプラスタンは、酸化ストレスの指標として広く用いられています。この化合物は、細胞膜の脂質が活性酸素種(ROS)によって酸化されることによって生成され、細胞や組織の損傷の程度を反映するバイオマーカーとなります。
15-イソプラスタンの測定は、酸化ストレスや過酸化脂質の評価において重要です。特に、動脈硬化、心血管疾患、神経変性疾患(アルツハイマー病やパーキンソン病など)、がん、糖尿病などの疾患における酸化ストレスの関与を評価するために利用されます。尿や血中での15-イソプラスタン濃度測定により、これらの疾患のリスク評価や進行具合のモニタリングが可能となり、抗酸化療法や生活習慣の改善の効果を確認するための指標としても活用されています。”
PubMed